キリシタンの軌跡を追え!3(旧津和野町編)


最後は島根県津和野町。
観光名所に名を連ねる為か他の地に比べキリシタン色が一番知られている場所ではなかろうか?
旧津和野町エリア
津和野町カトリック教会
乙女峠 十字架の道 千人塚
乙女峠 十字架の道 千人塚
津和野町カトリック教会
萩カトリック教会でも触れたんだが、町の規模に対して不釣合いなほど立派な教会。

1931年の建造で、乙女峠における36人の殉教者をたたえているそうだ。
津和野の街中にあるため他の施設と違い、ひっそり感は無く、しっかりと観光施設になっている。

古い町並みの中にワンポイント違った雰囲気を与えてくれる。
←教会の内部。
萩市の教会と違い、畳敷きになっている。
決して派手さはないが、しっかりした作りのキリストの像が中央に構える。

乙女峠
ココは明治維新後のキリシタン禁止令(結構近年まであったんだな)により、長崎浦上のキリシタン達153名が幽閉された場所だそうだ。
最初は改宗を求める指導だったそうだが、効果がなかったのか最後は拷問による棄教をせまったのだそうだ。
結局ここで36名の殉教者が出たそうだ。

この建物は鎮魂の為に昭和26年に建てられたそうだ。
←教会の内部。
→牢に入れられたちょんまげ姿の男性の前にマリア様が現れた様子を描いた像だろうか?

十字架の道
↑の乙女峠と↓の千人塚をつなぐ600mの山道が十字架の道。
スタートが乙女峠の方で、ゴールの千人塚まで、14枚の碑で結ばれる。
各碑にキリストにまつわる話が描かれており、大まかなキリストの軌跡を勉強できる。

が、訪れた時期が5月で、道は草が伸びてきており、ちゃんと「マムシ多発」の注意書きもある。
よって、ここは注意しながら時間をかけてゆっくり廻るべきだろうな。
←は出口近くにある13番目の碑。このように、彫刻と説明文がついていて分かり易くなっている。
→が出口。適度な湿り気と沢と沢を結ぶ道なので「マムシ注意」の文字が妙にリアル。

千人塚
長かったこの散策もここがゴールとなる。
スタート地点の萩市 キリシタン殉教者祈念公園と違い、昼間でも日が当たらない暗い場所にある。
殉教者達のお墓である場所。
散策の終点として、ここで心を落ち着かせるのもまた良いのかもしれん。
が、少々雰囲気がありすぎて一人で来るのはいかがなものかと思ってしまう。
塚の左には殉教者の名前が刻まれた碑がある。

中にはここで生まれ、母親が拷問により衰弱してしまい、母乳をもらえぬまま死んでいった三歳たらずの子供達もいたようだ。
いつの時代も狂気というものが存在していたんだな。
←和風な門の向こうに碑とキリストの像がある。
→が塚とキリストの像。

どうだったでしょうか?キリシタン軌跡の旅。
観光として捕らえるには少々重いテーマではありますが、史実として残っている以上何かの機会に訪れてみるのもいがかでしょうか。

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